登記について

表示に関する登記とは

「私はこの土地を買いました。」
この言葉を正確に言うと、「私は、×市○○町123番1の土地を購入し、所有権の移転の登記を受けました。」
となります。

では私が、所有権の移転の登記を受けた土地はどのような土地かを考えてみましょう。
「×市○○町」にある、「123番1」という番号(地番という)が付けられている土地を購入したということはわかります。

しかし、それだけでは土地のイメージはわいてきません。
そこで、私の買った土地は「150㎡の宅地」です、ということが判かれば、かなりイメージがわいてきます。

登記簿にはこれらの事項が登記されています。
まとめると、
 1「×市○○町」 これを所在と言います。
 2「123番1」 これを地番と言います。
 3「宅 地」   これを地目(ちもく)と言います。
 4「150㎡」  これを地積と言います。
の四つすべてが登記簿に登記されています。

このように、購入した土地を「物」の面で特定するための登記事項(所在・地番・地目・地積)を、表示に関する登記事項と呼び、これらの事項の変更や更正等の登記を「表示に関する登記」といいます。

土地家屋調査士は、この表示に関する登記事項についての変更や更正等の登記手続きを、現地を調査・測量しながら、皆様に代理して登記所に申請(嘱託)します。土地を幾つかに分割したり、幾つかに分かれている土地を一つにしたりすることも、表示に関する登記の一つです。

「表示に関する登記」と対比して用いられている言葉に「権利に関する登記」があります。
これは、「表示に関する登記」によって特定された不動産について、その権利関係がどうなっているかを登記簿上に明確にするための登記です。こちらの登記は司法書士が代理して申請します。

土地家屋調査士 不動産の表示に関する登記の専門家
司法書士 不動産の権利に関する登記の専門家

登記所とは

正式には法務局や地方法務局、若しくはその支局や出張所をいい、土地や建物の存在する地域(行政区画が基準になる)に設置した登記制度を運用する国家機関です。したがって登記所という官公署はないのですが一般にこの呼称は使われており、○○登記所前というバス停もあるようです。

審査請求とは

登記官が行った処分(登記の受理または却下)を不当とする利害関係人が不服を救済してもらおうとして、監督の法務局又は地方法務局の長に対し裁決を求める行為であり、土地家屋調査士は不動産の表示に関する登記について、その手続を代理して行います。